ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

2010年05月24日

音の良いヘッドフォンがほしい

最近、iPhoneで音楽を聞くのにはまっています。

もともと音楽を聴くのは好きだったのだけど、ちゃんとした再生装置を持たないまま長いこと経ってしまいました。もっぱらAMラジオの流し聞きが主。そして数年前にSDオーディオの7000円くらいのプレーヤとFMトランスミッタを買って、FMラジカセで音楽を聴いたり。それも1年くらいしたらあまりやらなくなりました。
その一方で、世間ではiPodが流行していたわけですけど、それを買うお小遣いがないのでずっと見送っておりました。
そして、年末、iPhoneの実質0円キャンペーンが始まっていまして、元もともっていたボーダフォンを機種変更してはれてiPhoneを持ったというわけです。

しばらくはそれでネットの掲示板を見たり、GPSとグーぐるマップに驚いたり、iTuneにCDをインポートして音楽を入れてみたりしていて、たまには付属のイヤフォンで聞いてみたりしていたわけです。
その音楽ですが、元来イヤフォンとかヘッドフォンは好きではなかったんです。それは、頭の中で音が鳴る感じがイヤだからです。なので、数年前に購入したFMトランスミッタをiPhoneにつなぎ、ラジカセで音楽を聴いていました。

聞いていると、なんだか音がいい感じがします。もともとオーディオの世界には関心があるのですが、ネットでiPodやiPhoneの評判を見る限り、「しょせんは携帯プレーヤ」ということで、音が悪いものだといわれています。そして、携帯プレーヤの中でもソニーなんかと比べると全然悪い、ということです。なのでそう私も思っていたのですけど、実際に聞くと、なかなか良いものかもしれないと思えてきました。

FMラジカセでも、高音の切れなどがなかなかよさそうな感じがする。なるほど、世界的に売れるからにはそれなりにものがいいんだなという気がしてきました。
そして、付属のイヤフォンで聞くと、音の傾向は昔のコンポーネントステレオでいうところのパイオニアなどのレコードプレーヤに標準でついてきたPC100とかのカートリッジみたいに、レンジは広くなくて音の表情は乏しいものの、バランスがよくまとまっていて可もないけれどこれといって悪いところがない、みたいな音の質です。

それよりなにより、聞くうちにわかってきたのだけど、イヤフォンで聴く音楽というのがそれなりに面白いんですね。なんというか、音楽を虫眼鏡で見るような、細部の音がはっきり聞こえて実に面白い。頭の中で鳴り響く不自然さはあるものの、これが面白くなってきた。

そうすると、もう少し音のいいもので聴きたくなってくる。
iPhoneそのものはいい音を持っていそうで、FMラジカセで感じる音の切れからすれば、付属のイヤフォンが質を落としているのかもしれないと思い始めました。
で、無駄遣いは出来ないものの、どうしても確認したくなって、パソコンショップで2300円ほどの値段で売っていたオーディオテクニカのイヤフォンを購入してみました。何はともあれ比較の対象を手に入れたかったわけです。聞いてみた結果、高音域が強くて中低音が聞こえにくくなりました。高音域も独特のカラーがついています。軽い響きの高音で、これはこれでイヤな感じではなく、好きな人には好きになれる感じの音のような気がします。

そうこうしていたら、iPhoneを紛失してしまいました。
かなりのショック。ソフトバンクのショップで聞いてみると、保険というものはないのだそうで、定価で買い直しになるということでした。32Gなので7万7千円です。この値段のプレーヤーだからそこそこ音がよくても不思議ではない気がします。
とても買えないので、その間、ドコモの携帯で音楽を聴くことにしました。
イヤフォンは先程のATの2300円のもので、本体はグーぐるフォンというAH-03Aというものです。これにMP3の音楽ファイルを転送し、聞いたりしていたのですが、低音から高音までiPhoneと同じように聞けるものの、音の表情が死んでしまっています。

音というものは不思議で、再生音域の広さだけではないんですね。なんとも音に精彩がない。表情がない。
聞けば聞くほどその感じが強く感じられてきて、iPhoneで聞いていたときのような楽しさがないのです。
聞いていると、音楽を聴くことが嫌いになってきそうなくらい表情がない音なので、せっかく生活に音楽が入ってきそうになってたところ、また聞かなくなってはつまらなくなってしまうので、聞くのをやめてしまいました。

そして、ヒョンなところからiPhoneは見つかりました。さっそく付属イヤフォンで聞いてみたのはいうまでもありません。

この付属イヤフォン、単品で買うと4800円ほどするんですね。輸入物だから高いのか、値段の通りに「付属」レベルではなくてちゃんと4800円の価値を持っているものなのか、なかなか判断に迷います。
装着しても回りの音は聞こえるし、音の分解能は良いと思うし、わりと低い音までちゃんと聞こえる実力派です。これも世界で売れるだけのことはあると思えます。

さて、もう少しいい音で楽しめるはずだと思うので、インターネットで情報を仕入れてみることにしたのですが、これがまるでわからないのです。
インターネットで情報化というけれど、検索して出てくるのはブログの感想みたいなもの。しかもその量たるや大量すぎてとても読みきれない。
どんな人がどんな基準で書いてるのかも不明な文章がワンサと出てきて、結局何がいいのかわからずじまい。

わかったのは、ソニーのヌーダとかいうものの900という品番のものがとても評判を受けて売れたのだとか。これは一万円くらい。
パソコンショップでそれの後継と思われるものが12000円ほどで売っていましたが、買うのは躊躇しました。

というのは、音響製品、家電製品、電気製品で音に関わるものは質の良し悪しの差が激しすぎるのをよく知っているからです。
後継機種、姉妹品といっても、びっくりするくらい音に違いがあるのはざらだからです。

評判を鵜呑みにすることは危ないけれど、かといって冒険しなければ新しい世界は体験できない。思い切ってヘッドフォンを購入してみました。

選んだのはそのショップに売っていた5800円のヘッドフォン。
これはビクターのHP-NC80というものです。
ノイズキャンセリング機能付。
この機能はすばらしく、車の中で聞くことの多い私にはぴったりのものでした。
車のエンジンノイズというのは音のスペクトルが広くて、ものすごく低い音から高い音までが連続ででていて、特に社内の走行時のノイズというのは低音域の洪水なので、走行中音楽を聴くと低音域がすっぽり聞こえなくなってしまいます。
この低音域のノイズをかなり抑えてくれるのです。
加えて、このヘッドフォンはものすごく低音域が強く出てくる。イヤフォンを聞き慣れてしまうと、下手すると音がこもっているのかと思えるくらいに低音域が膨らんで聞こえます。
その代わり、高音域が小さくなってしまった感じがするのですが、不思議なことに聞こえているはずの音はちゃんと聞こえていて、線の細い表現ながらしっかり高音域まで聞こえるのでかなり満足できました。

二月ほど使ったのですが、やっぱり暗めの表現の音であることは間違いのないところなので、別なものが聞いてみたいと思い始めました。
そこで、清水の舞台から飛び下りるつもりで別なものを購入してみることに。
今度は12000円くらいの予算で考えつつショップに行ってみると、あのドイツの音響メーカー、ゼンハイザーの小型ヘッドフォンが7000円でありました。ヘッドフォンといっても、耳掛け型にヘッドバンドがついているような小さなもの。PX200というもの。これはネットのビッグカメラおすすめの商品で見かけたこともあります。予定より安いしゼンハイザーだしということで買ってみることにしました。製造は中国です。
聞いてみたところ、一瞬にして違和感が。
まるで、大型スピーカーシステムのスコーカーの音だけを聞いているような、中音域だけの音です。
昔の録音の曲の、出だしのところでマスターテープのヒスノイズが聞こえたりしたのでかなり分解能は高そうだけれども、なんとも中音域だけの音。
それでもせっかく買ったのだからと聞いていました。
中音域だけとはいえ、共鳴や特性にピークがあるから強調されているのではなさそうで、長く聞いていても疲れない音ではあります。ビクターのヘッドフォンが暗くてボーカルが沈む傾向なのと正反対でボーカルだけは元気よくはっきり前面に出て聞こえて
きます。イヤフォンを耳に押しつけると、低音域もちゃんと出ているのが確認できます。
このヘッドフォン、パッケージにBASSという文字のシールが貼ってあって、いかにもイヤフォンで低音が物足りなく思っている人に勧めているかのような印象だったのですが、そのbassが全く聞こえないのですからなにおかいわんやなのです。

これも我慢して聞いていると音楽が嫌いになりそうだから、聞くのをやめることにしました。
手元に持っていても残念な思いがいつまでも残りそうなので、普段話し相手をしてくれる高校生くんにあげることにしました。あげるなら新しいうちにということで、次の日に実行。

いいものに当たるまでこんな買い物を続けなければいけないのかと思いつつ、知人と話をしていると、ベスト電器のしんえい店で、ヘッドフォンの視聴が出来たよという耳寄り情報が。

で、早速いってきました。仕事帰りで閉店が近かったのだけれども。
同じソースがヘッドフォンもイヤフォンもそれぞれ30種類くらい視聴できるようになっているではありませんか。
一つのシマの片側がヘッドフォンで、反対側がイヤフォンでした。
そのシマの角(パチンコでいえば、一番出る場所?)のところはATの一押し新製品?のディスプレーがあって、飾りの石やワインボトルとともに新型ヘッドフォンが飾ってあります。
それならばとさっそく掛けてみると、なるほど、高級オーディオの世界みたいな音が広がりました。モダンジャズのカルテットみたいなソースが流れています。
時間がないので、次々に試聴していきます。

イヤフォン(カナル型)は総じて低音域のないいわゆるイヤフォンの音であるということがわかりました。
中~中高音が強く聞こえるものがほぼ全部。
その中でも、フラットで広いレンジが聞こえて音楽向きかなと思えるのは、ソニーの300EXとかいうものと、ATの70という数字の入ったものの二つでした。どちらも数千円で、それより高いものはいくつもありましたけど、よさそうなものはそのふたつ。

ヘッドフォンがやはりいい音がするのでヘッドフォン一択です。

4800円くらいから4万くらいのものまでありましたが、音楽鑑賞向き? で、買ってみたいものは4つ程でした。
一つは最初に聞いたATのATH-WS70というもので、ケースがアルミダイキャスト削りだしとかいうもの。9980円。次はATの25000円のものとソニーの30000円のもの。後もう一つは、同じく3万円ほどのもの。
時間が10分くらいしかなかったので、型番や正確な金額は覚えられませんでしたけど、パッと聞いてバランスの良いものはこの4つでした。

なかでも、最初に聞いたATの9980円のものは、異次元の低音です。
これだけは飛び抜けていました。
他の2.5万、3万のものはそこまでの低音ではないものの、上質で明るく繊細で温かみのある音楽を楽しめそうなバランスのいい音がしていました。
その4つを何度か比較。
それ以外の高いモデルは、高音域でハイハットやシンバルが一本調子になったり独自のカラーリングになったり、そもそもの音のバランスに問題がありそうだったりでした。4万のものは何かの間違いでは? というほど、レンジの狭い精気のない音がしていたのには驚きました。
最終的にはATの2.5万とソニーの3万。それぞれ定価は31500円と38150円、みたいな値段だったと思います。それがいい音でした。あとはATの9980円。

この3つのうち音のバランスは最初の二つがいいのだけど、ATの9980円の低域だけはとにかく別次元です。
低音が強調されているということではなくて、かなり本気の低音が再生されるんです。
そして分解能が高い。
ピアノの音がディレイ処理されているのか、最初の二つで聞くと、一台のピアノに聞こえるものが、9980円では二つに聞こえる。あと、演奏中と、演奏が終わったときとで、空間が鳴ってる感じが消えたり始まったりというそのような雰囲気も伝える。これはガチで異次元の音です。しかし、高音域の音の表現がうすーい感じになってしまっていて、最初の二つのモデルにある温かく包むような表現がない。この中高音で、低音域が9980円のものだと完璧なような気がするけど、しかし、空気感や分解能のよさはちょっと9980円独自のものがあります。
打楽器と弦楽器の表現が良くて、バスドラがちゃんと太鼓の音になってるし、弦楽器も弾き手の演奏の様子が伝わるようなリアリティーがある。弓で弾くコントラバスなんかは、演奏の様子が見えてくるような気もするくらいなので、高音域が薄い表現に思えるけれど、これはこれでこのバランスを支えているのかもしれないと思いました。
なので、相当迷ったのだけど、考えてみれば価格差が3倍ではないですか。
コストパフォーマンス的には9980円が相当いいことになります。
音楽を聞く場合に大事なポイントは、音のファンダメンタル領域をしっかり出せる装置が優れているということがありますので、低音再生が異次元にいいこのモデルを選ぶことにします。

なので、今回はATの9980円を購入することにしました。


ビクターの5800円も低音が楽しめてなかなか良かったのだけど、分解能がATの9980円に劣ります。
ちなみに、ATH-WS50という兄弟モデルが6680円で並んでいましたが、全く別の音(音色的には同じ傾向だけど、音域がナローで音がダマになっている)でした。
「音がダマになっている」というのは、こういうことです。再生している音楽の音が、「音楽の音」というひとかたまりの音になっているということです。

いまATの9980円のモデルを聞いているのですが、いままで使っていたビクターのものがいわゆる聞こえている音を全部ひっくるめて「ヘッドフォンの音」という感じなのに対し、ATH-WS70で聞くと、「バイオリンならバイオリン、それも第一第二、ホルンやフルート、それぞれの楽器がそれぞれの音で、しかも演奏者それぞれの演奏の様子が全部区別できるほど別々に聞こえ、その別々の楽器の音が全体としてアンサンブルになっていてハーモニーを奏でている感じ」が、楽しめるのです。
最初のうちはJポップで打楽器弦楽器の音がいいなぁというくらいに思っていたのですけども、クラッシックの、オーケストラものなどを聞いてみてこのことがわかってびっくりした次第です。
とにかくクラッシックを聞くのが楽しい。
クラッシックがこんな音楽だったのかと、聞いたことがない人もびっくりできるのではと、思えます。

ただ、高音域の表現が薄くて、ハイハットなどの音がどっかにいってしまう感じなのは大変惜しいのですけど、ここが明るいキャラクターになれば、たぶんメーカーも5万くらいで売りたい音になるのでしょうか。
低音楽器や打楽器弦楽器のアタックの強い楽器の音はちょっと他にない感じがします。強めに出ているバランスなのは、ヘッドフォンアンプ(8バンド以上のグライコか出来れば4エレメント以上のパラメトリックイコライザーが付いている)で補正すれば問題ないと思われますけど、車の中で聞くことの多い私には、むしろこのくらいが楽しいです。
CP的にはものすごく高いです。
ホント、音楽を聴くのが楽しみになります。

ネットで情報を見ていると、iPodクラスの低レベルな再生装置にはこの程度で十分でしょう、みたいなことがよく書いてありますけど、なかなかどうして、かなりいい音で楽しめることがわかりました。
iPodは確かに、すこし粗削りでスムーズさがないのかもしれませんけど、元気で明るい個性としてそれも楽しめるので、やっぱり世界で売れるだけの製品ではあると思います。

今度はもっといろんな製品が試聴できるお店があれば、出かけていって聞いてみたいと思います。
(急いで書いたのでひどい文章ですけど、読んでいただいた方には感謝いたします)



Posted by ひで at 01:51│Comments(3)
この記事へのコメント
iPodで高音が物足りないということなので、iPod専用HPAのFiio E1を使ってみるといいかもしてませんよ。
Posted by ATスレから at 2010年05月24日 14:05
『ATの9980円』と書かず具体的 に型番で書いてくれ、どれと比較 しているか分からないのでは意味がない、読んでいてストレスが溜まったよ。
Posted by Matsui at 2010年05月26日 09:50
2、3日して推敲せねばと思っていましたら、2chで私が書き込んだ以外のスレッドに「レビュー」としてこのポストがリンク貼られてしまったみたいです。
様子見します。

>ATスレからさん
コメントありがとうございます。
高音が物足りないというより、音量感のない高音域なのが物足りない感じがします。これはたぶん、ATH-WS70のドライバユニットの個性なんでしょうね。

コメントをいただいてから知りましたが、ヘッドフォンアンプがずいぶん使われているんですね。最近のことは全く知りませんでした。ヘッドフォンジャック出力にヘッドフォンアンプをつないでもあまり意味がなさそうに思っていたところ、iPhoneはドッグからライン出力が取れるので、本体のアンプを通さずにヘッドフォンアンプが使えることも知りました。
スピーカーはアンプ(メインアンプ)でずいぶん鳴り方が変わります。
ということは、冷たく締まった感じで聞こえているATH-WS70も、温かくふわっとした鳴り方になる可能性は大いにあります。個性はそのままでも鳴り方のチューニングは出来そうなので、検討してみようかと思います。ただ、本体が一万しないし小遣いも少ないので選択枝は少なくなりそうです。
アンプの中身ですが、オペアンプ出力でドライブできるんですね。評判のいいものもいくつかあるみたいです。その規模ならば自作やキットの改造なら手が出せる気がします。
なにぶん私は昔ぱったりやめたクチで、4556が現役でJRC製を押す人が多かったという時代までしか知らないのです。
手がかりを与えてもらって感謝しております。

>Matsui atさん
試聴コーナーにもう一度いって型番を覚えるかiPhoneで写真撮ってくるかして、書き直しておくことにしようと思います。
ありがとうございます。
Posted by ひでひで at 2010年05月26日 23:27
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。
にほんブログ村 写真ブログへ
にほんブログ村

削除
音の良いヘッドフォンがほしい
    コメント(3)