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Posted by チェスト at

2012年01月15日

ニコン 50mm f2 古いもの同士の比較(古い方が好み)

シャッター切って、シャープな画像が撮れていたときの快感が写真の楽しみなんですが、デジタルになってからそれであたりまえになりすぎちゃったのかなぁと思うときがあります。昔は、「現像したらピンぼけで失敗だった」なんてセリフはあたりまえに聞いてました。今はあまり聞かなくなった気がします。写っててあたりまえなんですよね。

画面全体にピントが来ているシャープでパンフォーカスな画像もいいけど、ぼけた部分が味を出している画像というのも撮ってみたいです。そうした写り具合を決定するのがレンズです。それを撮りたかったら、そういう写りをするレンズを手に入れる必要があるわけです。

では、ぼけている部分が映り込むレンズならどれでもいいかというと、ボケ味がいいレンズ、そうでないものという言い方が昔からあります。自分が愛用しているニコンというメーカーは、そのボケ味も写り具合も「硬い表現」だという評価が定着しています。シャープにきっちり写すにはニコンのレンズは高性能だけど、写真表現はそれ一辺倒ではないのが難しくもあるところ。

それゆえ、ニコン以外のメーカーが、各社特色を持って製品を出していて、それぞれにファンがいるという感じでしょうか。そのニコンに取り付けられるニコン製以外のレンズも存在しています。そんな中から「ニコンらしくない描写」をするレンズを手に入れたら、また別の楽しみが増えるということにもなるわけです。

写真を趣味にする人は多くて、写真関係のブログをあちこち見ていると同じようなことを誰もが考えていたりするわけで、口径の大きな単焦点レンズで派手に背景をぼかした画像が流行っている感じもします。ぼけていればぼけているほど良かったり面白かったりなので、そうした画像は沢山見つけられます。

私もやってみたいと思っていても、買い物にはお金がかかりますので、あまり思うに任せないという事情もあるわけです。

そんな中 Flickr でこの画像を見ました。
http://www.flickr.com/photos/f_blue/3861260857/in/faves-13401501@N08/

意外なところに意外なものが存在していたんだなという感じ。

背景がドロドロにぼけているのではなく、存在感を持って主題と関係を保っているというかなんというか、そういう感じの画像も雰囲気良さそうです。

Flickrの画像が撮影されたレンズは昔のレンズ。ニコンのFマウントなので、今のデジタル一眼にも使えます。昔の標準レンズなので、沢山流通していて中古で容易に入手できます。
画像のレンズはその50mm標準レンズのなかでもf1.2やf1.4という高級品? ではなくf2という「普及型モデル」なんです。その普及型もf1.8が発売されて生産中止になってしまい、影が薄くなっているような存在のレンズです。

そんなレンズがとてもいい描写をするらしいのです。中古でも程度が余りよくないものは安価に入手できるようなので、早速買って試してみたというわけなのです。

その後ネットで、「モデルチェンジされて新しくなるものが必ずしも良い方向に変化するとは限らない例」として語られているのも見ました。

そうしたこともあって、flickrでは Nikkor-H C 50mm f2 と、モデル名が明記してあります。50mm f2 であっても、この代のモデルがいい空気感を持っているというわけです。



Nikkor-H C と、その後の Nikkor としか刻まれていない後のモデルの二つを入手して比べてみた画像です。上の画像に二つレンズが写っているうちの右側のものがH C。
ニコンは以前から使っているんだけど、あまりマニアックな興味がなかったものだから、今回初めてニコンのFシステムの変遷などを知ったしだいです。HCはムカーシの、いかにもニコンという感じのデザインです。

このレンズは点光源をはっきり写し込むと、ボケ玉の縁が濃い線でふちどりされるとか、絵柄によっては二線ボケでうるさくなるという話は事前にネットで聞いています。

今回は玉ボケが出るようなシーンではない普通の光景を試し撮りしたものです。

何の面白みもないシーンです。でも、こんな感じの画像は沢山撮るだろうと思われます。もちろん、真ん中に主題の人物やらなんやらはいってくるわけですけど。背景だけ抜いてきたようなものという感じの画像だと思えば、特殊なもんじゃないですよね。国道のひび割れ部分にピントを合せてあります。センターラインやガードレールなどは後ピンの中です。さらにその後ろの植物がガサガサしているところを等倍で切り抜いた画像がこれです。

↓Nikkor 50mm f2 f2.8で撮影 ボディーはD700


Nikkor H C 50mm f2 f2.8で撮影、ボディーはD700


HCの方を使っていて、比較してみようと思いついて入れ換えたのですが、その場でカメラのバック液晶で画像を確認しているだけでも、新しいNikkorの方がシャープでくっきりしていて、国道を通るトラックのメッキのバンパーなど、メタリックなものの表現がはっきり写り、気持ちいい感じです。同じ傾向の写りながらも、シャープ感がぐっと向上している感じなのです。その場ではこちらの方がいいじゃんと思ったのです。

後で家に帰ってから上のような比較をしてみると、植物の葉っぱの照りがしっかりボケ玉になっていて、例の縁取りが出ているんですね。ボケ玉というのはいつでも出来るのかと思った次第。そしてNikkorの方は植物の蔓などがはっきり二線ボケになっていて、ごちゃごちゃ感の増幅が。
シャープな写りと引き換えに、二線ボケがやってきているようです。

目に見えるシャープ感がないものの、HCのふんわりした線の細い描写はやはり「ニコンらしくない柔らかな描写」だというのは納得できたという次第です。

次のブログエントリーに、Ai Nikkor 55mm f2.8 マイクロレンズで撮影した大根の画像を貼る予定です。画像を用意しながら「硬いなぁ」と思いました。HCとそうでないもの二本の50mm よりはるかに硬い画像です。それを見れば、どちらの50mm f2は柔らかいんですね。

HCの50mm f2をどんどん使ってみようと思った次第です。  


Posted by ひで at 13:37Comments(0)カメラ